FP法人㈱マネーデザインの中村です。

昨日は、二十四節気の白露であると同時に仲秋の名月でもありました。しかし、関東地方は雲に覆われ、時々雨も降りましたので、お月見ができる箇所も限定されたのではないでしょうか。

さて、今回は、前回の続きで、投資を定義しながら、ギャンブル、投機との違いを見て行きましょう。

 投資利益の源泉は「経済の成長」

前回のギャンブルや投機に対して、投資は「プラス・サム」の経済行為だと言われています。本来、企業や国の経済の成長とともに、株式など資産の価値は増え、分け合う利益のパイも膨らんでいくからです。すなわち投資の利益は経済の成長が源泉。投資とは人々が経済の成長に参加する行為そのものです。誰かが負け、誰かが勝つ、といったものでなくいわゆるその場に登場する人々がWin-Winの関係になります。

では、日本や世界経済の成長が止まってしまったらどうするか。そんなときこそ資産を買うタイミングだという考え方もあります。いわゆる逆張り、もしくはナンピンといった手法です。

しかし、以前のようにデフレが続くと思うなら、タンス預金が一番です。なぜなら貨幣を持っているだけで、何もしなくてもお金の価値が上がるからです。

「投資は素人には難しい」 投資はそれほど易しいものではないのはある意味事実です。しかし米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏は、自ら経営するバークシャー・ハザウェイの株主に宛てた手紙(2013年版)の中で、投資の基本原則について、次のように述べています。

「十分なリターンを得るために、何かの専門家である必要はない。それより重要なのは、自分の限界を認識することと、うまくいく合理的な方法を選択すること、そして物事をシンプルにとらえ、ホームランは狙わない、すぐに確実にもうけられるという話には即座にノーと言うことだ」

この言葉をわかりやすく噛み砕きますと、こんな感じでしょうか――。誰しも投資には最低限の知識は必要だ。しかし、それより大切なのは、自分のリスク許容度を見極めて、その許容度に合った運用方法や金融商品を選ぶことである。よく理解できない複雑な金融商品に投資したり、一発大もうけを狙ったりするとろくなことにならない。皆さんはくれぐれも、甘いもうけ話にはだまされないで下さい。

「投資の利益は不労所得。お金は額に汗して稼ぐもの」 額に汗して働く労働にこそ意味があり、それ以外の所得は不健全なもの、といった投資に対する偏見が日本には根強くあり、それが「個人マネーの大半が預貯金に滞留している大きな理由」だと思います。しかし、現実問題、今の世の中、額に汗して働いたお金だけで、豊かな生活が送れるでしょうか? 昼は額に汗してお金を得て、夜はお金にお金を生むために働いてもらう、これがこれからのインフレ時代を生きる必要条件だと思います。明らかに投資は立派な頭脳労働です。私は、これなしで、豊かな生活を送ることは不可能だと言い切って良いと思っています。

日本では、新たなお金を生むためにお金に汗をかいてもらう必要性も強まっています。3月末で1630兆円に達する家計の金融資産はいわば日本経済の虎の子。その虎の子が健全な投資によって、すなわちWin-WInの関係によって、年1%でも増えるか、それとも少子高齢化とともに減り続けるだけに終わってしまうかで、経済全体にも個人の生活にも少なからぬ違いを及ぼすはずです。それは現役世代の方々と共にリタイア世代の中にも、堅実な資産運用に取り組んだ方がいい人も少なからずいる事は明確です。

弊社のミッションの一つに、お客様のマネーリテラシー(お金の基礎知識)の向上があります。私の周りに、あまりにもお金に関して知識がなく、どれほど損をしているか、といった方々を数多く見かけます。それは元々日本人の歴史文化の中で、お金に関しての話はしてはいけない、お金に関しての話は下品だ、という認識が日本人のDNAの中に刷り込まれてしまっているかのようです。儒教の概念がそうさせているか、江戸時代の士農工商の階級制度がそうさせているのか、兎に角、現代の初等、中等教育の中でもお金に関する教育がまったくと言ってよい程なされていないのはあまりにも情けない事だと感じています。

少しでもこれを打破し、お金を敵に回すのではなく、お金を味方につける、こういうライフプランをお客様に御提供し続けることが、私たちの使命です。