FP法人㈱マネーデザインの 中村です。
 東京は昨日とても暑かったです。もう30度の一歩手前、さらに湿気が加わりますので、体感的な不快指数が上昇しました。今日はまた昨日と同じ様な予報です。朝からまた蒸し暑い気配がします。熱中症対策など、今日も暑さ対策はしっかりしていきましょう。
 
 今日のテーマも、前回に引き続き不動産購入についてお伝えしていきます。
 題して、「ためになる住宅ローンの話」です。
 まず大部分の方々が住宅ローンを組んで物件購入されると思いますが、まずは銀行の審査の仕組を知ることが大切です。
 1.融資比率
 物件価格に対して借入の割合がどのくらいかという比率です。
 一般的には80%ぐらいまでなら、金融機関の審査が通りやすいといわれています。しかしこれが絶対条件ということではありません。
 
 参考までに、ちょっと古いデータですが、リクルート調べの2011年首都圏新築マンション購入時の平均自己資金額は約1,050万円でした、
2. 返済比率
 税込み年収に対して年間返済の割合がどの程度かという比率です。一般的に35%以内と定めている金融機関が多いです。
 
 例えば税込年収600万円であれば、年間返済額が210万円(月々17.5万円)までの返済であれば審査に通りやすいようです。
 おおよそですが、年収600万円の方が購入できる最大の物件価格はローンの組み方にもよりますが、諸費用抜きでおおよそ5,100万円程となります。
 ここまでのお話を読んで、「よし、大丈夫だ」と思われている方も多いのではないでしょうか。しかしここでもう一度強調したいのは、
 借りられる額と返済できる額は同じではない
という事です。
 たとえば、お子様3人を希望されている場合、将来かかってくる教育費は、今お話した融資比率と返済比率に反映されていますか?
 これから将来に向かって、色々なライフイベントが発生し、また皆さんそれぞれどのような充実した人生を送りたいと思うのか、その全部が成就出来なくても、優先順位をつけて、住宅ローンの返済額も変わって来ます。
 大部分の住宅の営業マンは、家を売るまでが仕事であり、そのあとのお金の事までは考えてくれません。
 しかし、FPはまさにそこが仕事であり、住宅購入に際しては「返済できる金額」を最重視します。返済可能な金額に目を向けられる方々は、「将来のお金の不安」を意識して、ちゃんと向き合える方々です。
 将来かかる大きな費用をざっと上げてみると、
1. 教育資金
2. 結婚費用の資金
3. 住宅購入資金
4. 帰省費用、旅行費用
5. 耐久財(車、家電など)やそれに付随する税金などの費用
6. セカンドライフのあり方とそれにかかる費用
などです。
 これらの事をきちんと考慮に入れ、住宅ローンの返済だけでない、大きなライフプランに沿った住宅購入を考えなければなりません。これが大切なポイントですので、しっかり押さえておきたいところです。
 
 明日は、もう少し住宅ローンを掘り下げていきます。
 では、良い一日を!!