FP法人(株)マネーデザインの中村です。

今、日本の上では、秋と夏がせめぎ合う時期です。明日18日は少し秋が勝り、東京あたりでも朝晩はとてもしのぎやすくなる予報です。来週くらいになると、道端に彼岸花の赤い花を見ることができます。いつも不思議に思うのですが、彼岸の時期と大きくずれることなく咲くのは、自然の営みのすごさを感じます。

さて、今回は、学資保険についての考え方をまとめていきます。

弊社が生命保険をどのように考えているか、一言であらわしますと、「生活の中に潜んでいるリスク(病気、けが、事故、災害)が顕在化した時、まず、公的保険、または企業内保障を使い、次に預貯金や投信などの金融商品で賄い、それでも足りない部分を保険でカバーする」というポリシーです。またここで考慮しなくてはならないことは、時間の概念です。貯蓄はある一定の金額になるまで、時間がかかりますから、目標金額に到達するまで、保険でまかなうことになります。

限りあるお金をどのように効率的に配分して、上手に生活していくか、このお手伝いをしていくのが、私たちFP (ファイナンシャル プランナー) の使命だと考えます。

では学資保険をこの観点から考えていきましょう。

いうまでもなく学資保険は、お子様にかかる教育資金を保険でカバーするものです。人生の三大資金(教育費、住宅購入資金、老後資金)のライフイベントの一つである教育資金をいかに用意していくか、その方法の一つです。

学資保険の仕組

一般的には、お子様が18歳になるまで保険料を払い込み、中学進学時、高校進学時に祝い金を、大学入学時には満期金を受け取る仕組です。

また、払い込み期間中に契約者に万が一のことがあった場合、それ以降保険料(Premium)が免除され、祝い金や満期金が予定通り支払われます (これを業界ではP免といいます)。ですので、学資保険の最大のメリットは、万が一の時でもお子様の教育費が確保できる事といえるでしょう。

金融商品の活用

お子様の学費を準備する、もうひとつの方法は積立性の金融商品の活用です。これは積立預金、貯金、もしくは積立可能な投信を使い、教育費を準備する方法です。しかし、十分な積立がなされない時期でのご両親の万が一の時には、お子様の将来の教育プランの変更が余儀なくされてしまう可能性があります。これを補うのが学資保険です。

 学資保険のデメリット

学資保険の弱点は、現在の低金利の影響で、予定利率が低いため、払い込んだ保険料よりも祝い金や満期保険金などで受け取る額が小さくなる可能性もあります。

 昔ほど魅力じゃない

 読者の皆様が20代~30代前半の若い世代なら御両親から学資保険(こども保険)を強く勧められている人も多いかもしれません。というのは、ご両親の時代は相対的に、学資保険の予定利率が相当有利な時代の方だったということを知る必要があります。

昭和50年~昭和60年くらいが生まれの方のご両親が学資保険に加入していた場合、当時はおよそ5%~6%もの予定利率が適用されていました。おおざっぱにいえば、保険に預けておけばたいたいこれくらいの利息がついたということです。

その一方、平成26年の予定利率は1~1.5%程度です。これと比較して現在の水準が相当低いということが分かるかと思います。

 しかし予定利率11.5%って高いのでは!?

 でも定期預金の金利が1%なんてつかない時代に学資保険で1~1.5%なら相当高いんじゃないと思うかもしれません。確かにネットバンクのような金利が高いといわれる定期預金でも1%つくことはめったにありません。

ここに学資保険(といわず生命保険全体)のカラクリがあります。予定利率というのはあくまでも「運用部分」にだけかかる利率で、保険部分にはかからないのです。

どういうことかといいますと、学資保険として支払った保険料は「貯蓄部分」と「保障部分」に分けられています。この保障部分は運用されない、いわゆる掛け捨てとなります。学資保険は運用性の高い保険であるケースが多いですが、それでも一定の保障部分は存在しているのでその分がカットされます。

では学資保険をどこで見分けるか!?

学資保険の運用性を見る場合は予定利率ではなく、「解約返戻率(かいやくへんれいりつ)」を見る必要があります。解約返戻率とは、その時点で解約した時、支払った保険料に対して受け取れる解約金が何%なのかを示すものです。100%を超えていれば、払った保険料よりもたくさんのお金が戻ってくるということ。逆に100%未満なら元本割れしていることになります。

学資保険は保険にもよりますが、満期まで保有しても解約返戻金が100%を割るものもあります。特に保障が充実しているタイプは元本割れとなる可能性が高いです。

それでも学資保険を選択する理由は、ご両親に万が一の時の備えを保険でカバーする、という考え方です。解約返戻金が掛金を下回っても、それが万が一の時の保障に当てられている、と考えられる方は、学資保険の選択も賢いチョイスだと思います。

今回は、保険のファーストステップといわれている学資保険について記事にしてみました。