FP法人㈱マネーデザインの 中村です。

予想通り、昨日関東甲信越も梅雨明けしました。いよいよ夏本番です。でも去年の連日の35度近い酷暑とまではいかない感じがします。それでも30度超えは必至です。本当に熱中症にはくれぐれも注意しましょう。体温がこもりがちな環境では、工夫して熱の発散に努め、クーラーをこまめに活用し、厳しい夏を乗り切りましょう。

さて、先週からスタートした連載、今週も資産運用の基礎的な事項を改めて確認しています。

NISA は前回も述べた通り、上場株式や株式投資信託の配当・分配金・譲渡益が非課税となる制度ですが、実は金融商品の運用益が非課税となる制度は NISA の他にも、財形貯蓄や確定拠出年金などがあります。これらの制度はそれぞれ使用目的が異なるので本来は同列に比較できませんが、今回は、これらの制度と比べて NISA はどのような特徴を持っているのか、どのケースでNISA を利用するか、他の制度を利用するかを比較検討する際にはどのような点に気を付けるべきなのかをお話してまります。

1 財形、確定拠出年金、NISAの比較

まず財形貯蓄制度は、勤務先を通じて給与やボーナスから天引きし積み立てる貯蓄です。大きく分けて三種類に分類され、(1)住宅取得等の資金を積み立てる財形住宅貯蓄(財形住宅)、(2)老後に年金として受け取るために積み立てる財形年金貯蓄(財形年金)、(3)資金の使途を問わない一般財形貯蓄(一般財形)もありますが、こちらは運用益非課税の特典はありません。

次に確定拠出年金は、拠出された掛金が個人ごとに区分され、加入者個人が自分の掛金について運用方法を選択し、その運用成果をもとに年金給付額が決定される年金制度です。

すなわち運用成績は自己責任となり、さらに形態は、自己責任企業型と個人型があり、企業型は、勤務先の企業が従業員のために掛金を拠出します。これに加えて、従業員自らも掛金を拠出(マッチング拠出)して、さらに掛金を増やすことができます。

個人型は、企業型の確定拠出年金の制度がない企業の従業員や自営業者などを対象にした制度で、自分で掛金を拠出します。

財形貯蓄制度と企業型の確定拠出年金を利用するには、勤め先の企業が制度を導入していることが条件となり、取扱金融機関についても勤め先が提携している金融機関に限られます。ですので、使える対象となる人が限られてしまいます。

また個人型の確定拠出年金は、取扱金融機関を自由に選ぶことはできますが、制度を利用できる人は確定拠出年金の制度がない企業の従業員や自営業者などに限られています。

一方NISAは、20 歳以上なら誰でも制度を利用でき、かつ、自分の希望する金融商品やサービスを取り扱っている金融機関を自由に選ぶことができます。なお、通常の証券口座・銀行口座を開設する場合も、もちろん自由に金融機関を選ぶことができます。

2 払い出し限度額

金融商品の運用益が非課税となる制度には、いずれも限度額が定められています。

財形住宅・財形年金は合わせて累計で元本 550 万円までの部分に対して、運用益が非課税となります(年間の拠出限度額はありません)。

確定拠出年金は、個人型・企業型、加入している年金制度の違いにより年間27.6 万円~ 81.6 万円の拠出限度額があります(累計の限度額はありません)。

NISAの投資限度額は、年間 100 万円以内、5 年累計で 500 万円以内という制限がありますが、累計限度額の定めのない確定拠出年金と比べれば多少見劣りするかもしれませんが、もうひとつの比較対象である、財形住宅・財形年金の累計限度額の550 万円に近い水準であり、まずまずの金額であると言えそうです。

今日は、NISAと他の制度との比較をお伝えしました。

では、今日も良い一日をお過ごしください。