FP法人㈱マネーデザインの中村です。

今日も朝から雲ひとつない青空、昼間も日差しがたっぷり注ぎますが、昨日と比べて気温が少し下がりそうです。風は収まり、日差しではぬくもりが暖かく感じられそうです。

昨日、正式に安倍総理が正式に消費税増税の先送り、衆議院解散を国民に発表しました。いよいよ年内の選挙戦に突入ですが、マスコミの事前予測によりますと、自民党が過半数割れをおこすことはないだろうという意見が多いです。その結果が我々国民生活によい結果をもたらしてくれることだけを希望します。経済再生、デフレからの脱却をメインテーマに掲げてきた安倍政権を、国民はどのように評価するのでしょうか。

では、今回は、前回の続きで、5番として教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税についてお話してまいります。

5.教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置

 この非課税制度は、教育資金として使用するのが前提ですので、30歳に達した時点で信託等から使用していない残がある場合、その残金については、その時に贈与があったものとして、贈与税が発生します。相続人に関しては、相続前3年以内の残金額については相続税の課税対象となります(残金額について払った贈与税は相続税から控除できます)

  一括贈与といっても、一度に1500万円を贈る必要はありません。同一の金融機関との契約に限って、例えば2013年に400万、2014年に600万、2015年に500万と分割して贈ることも可能です。従ってお孫さん等にこの制度を利用して生前に贈与を行なえば、大幅な相続財産の移転ができることとなります。

また、贈与後3年以内に相続が発生しても、3年内贈与加算の対象には原則としてなりません。

教育資金の内容

 

では、教育資金とは、具体的にどのようなものでしょうか。

  •  小、中、高校、大学、特別支援学校、専修学校などの入学金と授業料、海外留学の際の入学金など
  •  学用品、修学旅行費、学校給食など教育に伴って必要な費用
  • 学校以外の学習塾、家庭教師、そろばん塾、ピアノ塾などの習いごと、スイミングスクール、ダンススクールなどのスポーツ指導の費用

  ただし、上限1500万円のうち、学校以外に使える金額は、500万円と制限があります。

手続き方法

 

  では、この制度は具体的にどのような手続きが必要なのでしょうか。例として、おじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんに渡すケースを見ていきましょう。

  まず祖父母は、孫名義の銀行口座を普通銀行、信託銀行、証券会社などで開設します。これは、専用口座となります。

  信託銀行の場合、祖父母が信託銀行と「教育資金管理契約」を締結します。

 普通銀行や証券会社の場合、「教育資金管理契約」を孫が金融機関と締結します。

 次に「教育資金非課税申告書」を金融機関を通じてお孫さんが住む住所を管轄する税務署長あてに提出します。

 その後、孫が対象となる授業料としてお金を使った場合、その領収書を金融機関に提出します。これはいうまでもなく、ちゃんと使った証明のためです。金融機関側はこれを保管します。

  ここで気をつけなくてはならないことは、口座開設は、孫一人に1金融機関に1口座となることです。また、領収書を提出しやすい金融機関を選ぶことが大切です。ですので、遠方のおじいちゃん、おばあちゃんが口座を開くときは、このポイントに注意して下さい。

 教育資金にいったいいくらかかるのか?

 

 では、いったい教育資金にいくらかかるのでしょうか?

  色々なパターンがありますので、すべてを網羅することはできませんが、幼稚園から公立、私立平均で約856万円(文系、理系は分けていません)です。これが、全部私立となると、金額は当然あがって来ます。また、塾、習い事の費用は入っておりません。

おじいちゃん、おばあちゃんの心配ごと

 

前回お話しました、暦年贈与を使ってお孫さんたちに資金援助することももちろん可能ですが、その前提として、おじいちゃん、おばあちゃんが元気でい続けることが不可欠です。もし、大学卒業までに、亡くなったとしても、この一括贈与制度を使うと、贈与資金を非課税にすることが出来ます。

 では、いったいいくらぐらいまでなら、孫に教育資金を残せるのか、心配になる方も多いと思います。これを解決する方法として、おじいちゃん、おばあちゃんのライフプランを作ることをお勧めいたします。まずは、ご自身たちの使うお金を確保して、その余剰資金を使ってお孫さんに無理なく贈与することが、成功の秘訣です。

  このように上手に贈与税を使うことで、相続税対策に大きなメリットを享受できます。その知識を知っているか知らないかで、手元に残せる金額が大いに変わって来ます。皆さんもお得になる知識を得て、夢のあるシニアライフをお過ごしください。