FP法人㈱マネーデザインの 中村です。
 東京は今日も暑かったですね。昨日に比べ幾分気温は低かった様ですが、それでも東京都心で31.4度。8月上旬の気温だそうです。まだ助かっているのが湿度が低いことと朝晩のきおんが低いこと。これにより寝不足にならず、熱帯夜に比べ疲れも取れやすいのではないでしょうか。今日も暑くなりそう。体が慣れていないので、こまめな水分補給をして、熱中症対策をしっかりしてください。
 さて今日は、住宅ローンと団体信用生命保険 略して団信 のお話です。
 団体信用生命保険は、住宅購入のためのローンを組んだ方が、万が一不慮の事故、疾病でお亡くなりになった時または高度障害になった時、本人の代わりに生命保険会社が住宅ローンを支払うという仕組みです。
 金融機関が、ローンの利用者をまとめて生命保険会社に申し込むもので、掛け金も安く、また加入時年齢による保険料の違いなどもありません。
 もし団信に加入していない場合に家計を支える屋台骨に万が一のことが起こったら、あとに残されたご家族が住宅ローンを返済し続けなくてはなりません。他の生命保険との兼ね合いもありますが、マイホームに安心して住み続けるために、団信はとても重要なものとなります。
 ここで、民間の住宅ローンとフラット35の違いを見てみましょう。
 民間金融機関は、団信加入が条件
 民間金融機関の多くは、この団信の加入を住宅ローン借入れの条件としています。この場合には、保険料は銀行負担となり、保険料支払いは発生しません。ただし、健康状態が良好で、生命保険に加入できる状態ではないと住宅ローンも借入れできないということです。当初借入時のみならず、借換えの際も同様となります。ですので住宅ローンを組むと決めた方々は、ご自身の健康に十分配慮し、団信に加入できないことのないよう、健康に留意する必要があります。また健康でいることは、より良い住宅ローンを借入れするためにも必要なことなのです。
 しかし、どうしても健康診断の結果、団信が組めないという方のために、引き受け条件緩和型団体信用保険(略してワイド団信)があります。これを活用する事も可能です。
 一部の民間金融機関とフラット35 
 一部の民間金融機関とフラット35では、団体信用生命保険への加入が任意となっています。フラット35を借入れし、団信に加入する場合には、特約料(保険料)を住宅ローンの返済額とは別に年に一度支払います。特約料は残高によって決まり、1,000万円あたり年間36,000円(率にして0.36%)。また、夫婦がペアローンを組む場合には、二人で加入できる「フラット35デュエット」があります。夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または高度障害状態になった場合には、住宅の持分や返済額等にかかわらず、残債務が全額弁済されるというものです。ただし若い方の場合、民間の保険の方が安い場合もありますので、そのあたりは慎重に選択する必要があります。
三大疾病保障や七大疾病保障 
 最近は、通常の団信の保障に加えて、三大疾病保障付き、七大疾病保障付きなど、生活習慣病などで就業できなくなった場合の保障も付いている団信が多くなってきました。
 一般的な三大疾病保障は、「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」についての保障です。ただし、所定の状態になったらすぐに保険金が支払われ、住宅ローンの残高が清算されるもの、一定期間は毎月の支払額が支払われ、その状態が続いた場合にローン残高が清算されるものなど、内容はさまざまです。
 また、保険料についても、保険料は銀行負担のもの、金利0.3%程度の上乗せのもの、月額で支払うものなど、金融機関によって異なります。
 不測の事態が起こったら・・・
 もし、本人が死亡してしまった場合、ご家族の方は直ちに住宅ローンを借入れている銀行に連絡してください。連絡が遅れてしまうと、返済が滞納している時などは一部の利息が支払われない場合もありますので特に注意して下さい。
 また本人が高度障害になってしまった場合には、生命保険会社が病院に確認をしますが、正当な理由がないのに回答を拒んでしまうと、確認が終わるまで保険金の支払いはされません。
生命保険に余分に加入していませんか?
 民間の住宅ローンですと、通常は保険料がローン金利に含まれていますので、利用される皆さんは自分が生命保険に加入していることをあまり意識していないケースが多いのです。もし既に保険に加入済みで、その中に住宅資金の保障額も含まれているのであれば、それは余分に生保に加入している事になります。住宅ローンを利用するときには、既に加入している保険の見直しも併せて行いましょう。減額した分の保険料を住宅ローンの繰上返済の資金に充てたり、長期療養等で返済ができなくなるリスクに備えて長期所得補償保険などの損害保険に加入するなど、効率の良い運用プランに組み替えるのも賢いやり方です。
 明日は、この続きで長期療養になった場合の補償について考えて行きます。
 では、良い一日をお越し下さい!!