50歳を迎えてから家を建てるなんて遅すぎるのではないか、と感じていませんか?実は、歳を重ねてから将来のことを考えて、新たに家を建てるという人は意外にも少なくありません。
そこで今回は、50代が家を建てるときに注意しておくべきポイントを紹介します。
50代でも家を建てる・買うことはできるか
まずは、50代以降のだれもが家を手に入れることができるのかみていきましょう。また、もし手に入れることができるなら、若い頃と比べてどのような違いがあるのか、説明します。
50代以降に家を建てるのは決して遅くない
家を買う人の属性は、子育て中の30代が多いイメージがあるかもしれませんが、データを見てみると意外にそうでもありません。
国土交通省が毎年行っている「住宅市場動向調査(令和元年度)」では、平成30年度中(平成30年4月~平成31年3月)に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯の世帯主の平均年齢は以下のようになっています。
物件の種類 | 世帯主の平均年齢 | 「50歳代」と「60歳以上」が占める割合 | |
注文住宅 | 43.2歳 | 25.7% | |
(新築) | 40.9歳 | 18.6% | |
(建て替え) | 57.7歳 | 71.0% | |
分譲戸建住宅 | 38.6歳 | 14.7% | |
分譲マンション | 43.3歳 | 23.8% | |
中古戸建住宅 | 46.2歳 | 33.2% | |
中古マンション | 48.2歳 | 40.2% |
※国土交通省「令和元年度住宅市場動向調査の結果」【資料2】令和元年度 住宅市場動向調査 ~調査結果の概要~より作成。(調査対象:注文住宅の調査地域は全国、その他住宅は三大都市圏での調査)
意外にも、「50歳代」と「60歳以上」が、大きな割合を占めていることが分かります。
転勤が続いたり、住宅ローンを組む目処が立たなかったりして、若い頃や子育て中には家を買うことができなかったという人も実は多いのです。仕事や生活に余裕がでてくる50代で家を買うというのは、ふつうのことだと考えることができます。
50代で家を建てるメリット
50代になると定年退職や子供の自立など、将来への見通しが立てやすくなります。そういう意味では、理想の住まいを手に入れるのに最適な時期だといえます。
子育て中の家探しは、学区に縛られたり、通勤経路に悩む事もあるでしょう。しかし50代で家を建てる場合は、コンパクトな暮らしやシンプルな住まい、バリアフリーを重視した間取りなど、今の自分にとっての暮らしやすさを重視できます。
もし「家を買えたらいいな」という軽い希望であったとしても、将来の住まいやライフプランについて考えておくメリットは大きなものです。
マネーデザインは、まだ家を建てるか迷っているという方からのご相談にもお応えいたします。まずはお気軽にご相談ください!
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50代からの住宅ローンの返済期間
50代で住宅ローンを組むならば、返済期間が重要です。金融機関による審査も含め、50代からの住宅ローンの返済プランについて見ていきましょう。
どの世代でも悩む住宅ローンの返済年数
住宅ローンの返済年数と月々の返済額について見てみましょう。今回は、返済期間が定年後も続く事を想定して、ボーナス返済なしで試算します。
【返済例:月返済のみとして算出】
借入額 | 金利 | 月々の返済額 | ||
10年返済 | 20年返済 | 30年返済 | ||
1000万円 | 1% | 8.8万円 | 4.6万円 | 3.3万円 |
1500万円 | 1% | 13.2万円 | 6.9万円 | 4.9万円 |
2000万円 | 1% | 17.6万円 | 9.2万円 | 6.5万円 |
※「借入金利1.0%」「月返済のみ(元利均等払い)」として試算(フラット35「借入希望金額から返済額を計算」ページ)
ご覧のように、返済年数が長いほど月々の返済額は少なくて済みます。若年層であれば、給与がまだ少なかったり、子どもの教育への投資などで何かとお金がかかったりするため、できるだけ長期間でローンを組み、毎月の返済負担を小さくすることが多いでしょう。
しかし、50代になってから住宅ローンを組む場合は、若年層よりも資金に余裕があることが多くなります。そのため、多めに頭金を用意して、返済期間を短縮することで、老後の収入減少のリスクなどを小さくすることもあります。
住宅ローン審査のポイント
住宅ローンを組む際には、審査のために意識しておきたいポイントがあります。
「返済期間」「借り入れ額」のほかに重要となるのが「他社からの借り入れ状況」です。これまでの借入れ状況を振り返ってみましょう。
クレジットカードの返済や携帯料金の支払いなど、過去数年以内に遅れが生じたことのある場合は要注意です。また、トータルの返済金額が膨らんでいないか確認しておきましょう。
これまでの返済状況は個人信用情報に登録されていますので、内容によっては審査が厳しくなる可能性もあります。
借入に不安がある方は、まず老後のライフプランを立ててみましょう。手持ち資金や将来の収入から最適な形がきっと見えてきます。ライフプランの専門家、マネーデザインに是非ご相談ください!
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50代ならではの注意点
家を購入する際に注意しておきたい50代ならではのポイントがあります。2つ紹介します。
老後資金の確保を最優先で
50代で家を買う際は、住宅購入に使える額を把握することが第一です。
家を買う際の資金は、定年後の生活が維持できるよう、入念に資金計画を立ててから考えなくてはなりません。老後の生活破綻を避けるためです。
今後、定年までの給料やボーナス、退職金、年金など老後の収入額などをすべて計算した上で、住宅費用に充てられる額を算出しましょう。
住宅には固定資産税が必要となりますし、火災保険や地震保険もあります。マンションであれば管理費・修繕積立金、マイカーがあるならば駐車場代も必要です。戸建ての場合も屋根の塗装や外壁などの修繕費用を自分で備えておく必要があります。
もし計算してみて希望の住まいの購入が難しいのであれば、住まいのランクを下げて検討するなど、老後資金が第一という視点が重要となります。
検討結果によっては賃貸物件への住み替えも
検討した結果、家の購入が難しいと判明する場合があるかもしれません。そのようなケースでも、早めに老後に向けて快適に過ごせる賃貸物件を探し、転居を済ませるという対策もあります。
高齢になると賃貸物件への入居が難しくなる可能性があるため、現在よりも適した住まいを探しておくのも、将来への備えになるといえます。また、購入検討時に立てたライフプランに基づいて、生活を見直すこともできます。収入や貯蓄、将来への見通しなど疑問の解決にもつながるので、まずは専門家に相談をしてみてはいかがでしょうか。
お客様ひとりひとり、持っている資産や将来の暮らしに求めることが違います。だからこそ、ご自身だけで答えをみつけることは簡単ではありません。まずは私たちにご相談いただき、一緒に最適な答えを探しませんか?
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