老後の一戸建て・マンション暮らしはどんな生活? 50代から押さえておくメリット・デメリット

郊外に一戸建てを買って、落ち着いた老後生活を送ることを検討していらっしゃるなら、そのメリットとデメリットを踏まえた資金計画が大切です。今回は、一戸建てでの老後生活の特徴と資金計画のポイントを解説します。

コロナ禍での不動産のニューノーマル

50歳代は、お子さんがいらっしゃるご家庭ですと、そのお子さんが独立して夫婦2人になると、「なんだか家が少し広すぎないか」「年齢を重ねてそれに合わせた住まい方があるかも」「もし身体に何かあると、バリアフリーを今から考えた方が良いかも」など、現在の住まいに対して様々なことを考え始める年代でもあります。

しかし、安易に住み替えを行ってしまうと、二重のローンに追われたり、思い通りの住まいにならなかったりと、様々なトラブルに直面するかもしれません。

今回のコロナ禍で、通勤から解放され、完全リモートワークか週1~2回程度の通勤とリモートワークのハイブリッド、といった新しい生活スタイルも可能になるかもしれません。

今までは、どちらかというと夫婦2人だけになると、手軽なダウンサイジングの方法として戸建てからマンションへの住み替えが多く見られました。

しかし、前に述べた通り、仕事のスタイルから解放されはじめた時代、郊外に生活の拠点を移し、海や山などの自然の中で仕事をするスタイルも現実的になってきました。


(出典:国土交通省住宅局 2020年3月発表 住宅市場動向調査)

上記のグラフは住宅取得の二次取得の年齢を表しています。このように世帯主の平均年齢を見ると、大体50歳代が多いことが分かります。

二次取得の場合、当然ですが一次取得時に「失敗したな」と思うポイントを大切にして購入する方々が多いです。

老後の住まいは、戸建て?マンション?

では老後の住まいは、戸建てが良いのかマンションが良いのか、その判断は気になるところだと思います。
では、それぞれのメリット・デメリットをまとめてみましょう。

戸建

メリット

・今までの住まいが戸建ての場合、住み慣れた環境に住める
・部屋や収納が広い
・在宅ワークの部屋が確保できる
・老後の生活に合わせて、自由に建替えやリフォームができる
・住む住所にもよるが、自然に触れ合う環境が近くにある

昨今のコロナ禍で、自宅からテレワークで働くというスタイルが定着しつつあります。その場合、テレワークする場所がなく、ダイニングからPCにつないで働くケースもよく聞きます。特に共働き家庭ですと、もし夫婦でダイニングからPCを繋げると、かなり不便な環境になります。

今後、そのような生活スタイルが予想されるのであれば、広めの戸建てでそれぞれの書斎が持てる間取りが取れれば、ライフスタイルも充実したものとなるでしょう。

デメリット

・大きさにもよるが、庭の手入れや部屋の掃除が大変
・屋根、外壁の塗り替え、リフォームなどの修繕費が掛かる
・セキュリティの不安

生活環境の面で考えると、セカンドライフにおいては、近くにスーパーや病院などがあるかどうかが重要なポイントになるなど、今まで以上に日常生活に根付いたライフスタイルに変化していきます。そのような環境が確保できるかどうかが購入する際の重要なポイントとなるでしょう。

マンション

メリット

・間取りがコンパクトで機能的
・鍵一つで戸締りが完了し、セキュリティが優れている
・建物や敷地の掃除や管理が不要(ただし管理費がかかる)
・もし都心に近い物件であれば、生活利便施設は殆ど徒歩圏

セキュリティ面での安心感は、マンションの最大のメリットといえるでしょう。最近のマンションはエントランスがオートロック化されており、住居エリアに入ることが難しい構造になっています。

また、都心エリアに近いマンションですと、病院、スーパーマーケットなど環境面での安心感が手に入れられます。

デメリット

・大きさが限られているので、荷物などの収納スペースが不足しがち
・高層マンションなどは、災害時の停電などでエレベーターが止まるなど、インフラの不安感がある
・管理費・修繕積立金・駐車場代などが掛かる

特に管理費、修繕積立金、駐車場代といった支出は、決して小さいものでありません。また住民が高齢化したマンションですと、修繕積立金が住民の反対により積みあがらず、将来の住環境に影響を与えることも考えられます。

結局 戸建てとマンション どちらが良いの?

ここまで、戸建てとマンションそれぞれのメリット・デメリットをあげてみました。

それらをふまえ、結局、戸建てとマンション、どちらがセカンドライフには適しているの?
この問いに対する答えは、「皆さんが何に重きを置くか」という一点だと思います。
これは、50歳からの住み替えに限らず、若い時の一次取得にも当てはまる回答です。

購入する不動産が100点満点というものは、現実的にはありません。何かを妥協して「この物件に住みたい」と思えるものが見つかれば、それが最適な不動産とも言えます。

ただし二次取得の場合、今ある不動産を売却するのか賃貸に出すのかなどから始まり、購入後の資金計画を綿密に計算する必要があります。

50歳では、若い時と異なり、住宅ローンが組める期間が短くなります。一方、今所有している不動産を活用し、頭金化して、住替えることもできるかもしれません。

また、これから購入する不動産を相続させない場合、リバースモーゲージを使うことも考えられます。
その場合、マンションよりも戸建ての方が有利なケースが多いのも事実です。

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