郊外の一戸建てから、老後の住まいとして駅近のマンションに住み替えるといったライフスタイルが増えています。
それにともなって、老後の住まいとして注目されているのがワンルームマンションです。
リタイア後の生活として、ワンルームマンションをおすすめする理由を紹介しましょう。
老後の一人暮らしはワンルームマンションがおすすめ
老後に一人暮らしをするなら、ワンルームマンションがおすすめです。
ワンルームマンションは、戸建て住宅やファミリータイプのマンションよりも、利便性の高い建物・構造になっているからです。
老後生活、独り身の方の場合は家事や買い物などをすべて自身で行う必要があるため、生活のしやすさが非常に重要になります。
例えば、高齢になってくると体力的に遠出がしにくくなり、車の運転も事故のリスクが高くなるため、近くで買い物ができる環境が必要不可欠です。
老後にワンルームマンションに住むメリット
ワンルームマンションを購入して住むメリットは大きく2つあります。
1つ目が、戸建て住宅やファミリータイプマンションと比べて、住居がコンパクトになることです。
高齢になり体力が衰えてくると、家の掃除や階段の昇り降りなどが負担になります。その点、ワンルームマンションの場合はワンフロアのため住居の中に階段がなく、部屋もコンパクトで掃除などの家事の負担を軽減することが可能です。
2つ目が、駅近のマンションなど利便性の高い立地の物件でも、戸建て住宅やファミリータイプのマンションよりも価格が安価なことです。ワンルームはコンパクトであるがうえに、価格もファミリータイプや戸建て住宅よりも大幅に抑えることができます。
老後にワンルームマンションに住むデメリット
一方で、ワンルームマンションに住むデメリットも大きく2つあります。
1つ目は、ワンルームマンションを購入した際には、住宅ローンの返済とは別に毎月の管理費や修繕積立費などの固定費が掛かることです。ただし、管理費や修繕積立費が必要になるのは、ワンルームマンションに限ったことではありません。
2つ目は、高層階に住んでいる場合は災害の避難が困難になる可能性があることです。
例えば、10階に住んでいて地震があった場合、エレベーターが使用出来なくなると1階まで階段で避難する必要があります。しかし、高齢になってからの階段での移動は大きな負担になります。
上記のような事態に不安を感じる方は、避難しやすい低層階の物件を購入するようにしてください。
50代や60代になってからワンルームマンションを購入するリスク
50代や60代になってから住宅ローンを利用して購入する場合には、20代や30代と比べて借り入れ期間が短くなるため、月々の返済金額が高額になってしまいます。
例えば、住宅金融支援機構が提供している「フラット35」では、利用する条件が「年齢が70歳未満で、80歳までに完済するもの」と設定されています。
つまり、60歳でフラット35を利用するとローンの借り入れ期間は最長で20年です。20代や30代が利用する場合にはローンの返済期間を最長の35年で選ぶことが可能なのと比較すると、月々の返済金額は高額になるのは避けられません。
50代や60代になってからワンルームマンションを住宅ローンで購入する場合は、月々の返済の負担が大きくなることを視野に入れておく必要があります。
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老後のための中古ワンルームマンションを購入する際のポイント
老後のために中古ワンルームマンションを購入するときに最も重要なポイントは立地の選定と災害のリスクです。
当然ながら、上記のポイントは老後のためでなくても中古ワンルームマンションを購入するときの重要なポイントになります。しかし、特に老後のために購入する場合は意識をしておかないといけない最重要ポイントです。
ここでは、この2つのポイントについて詳しい解説をしていきます。
立地の選定
前述したように高齢になると体力が衰え移動が負担になります。
そのため、周辺の利便性が高い物件を選択することが非常に重要です。
徒歩圏内にスーパーやドラックストア、コンビニなどの日常的に買い物する場所や病院などあるかどうかは、妥協せずに探すべきでしょう。
災害のリスクに備えて物件を選ぶ
老後のための中古ワンルームマンションを購入するとき、もう1つの重要なポイントとして災害を想定して物件を選ぶことが挙げられます。
重要なポイントだと言える理由は、高齢になると階段の昇り降りが難しくなることや移動が遅くなってしまうため、災害があったときにすぐに避難出来ない可能性があるからです。
そのため、安易に災害のリスクが高い場所にある物件や高層階に住まないようにすることが重要です。そういった物件を避けることで避難が間に合わなくて災害に巻き込まれるリスクが軽減出来ます。
ちなみに、災害のリスクが高い場所かどうかについては、市区町村などが公開しているハザードマップを確認することで判断することが可能です。物件を選ぶ際には、ハザードマップを確認して立地のリスクを正しく理解するようにしてください。
なお、ハザードマップについては各市区町村の役場や交通省のハザードマップポータブルサイトから入手することが可能です。
参考URL:https://disaportal.gsi.go.jp/ (ハザードマップポータブルサイト)
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老後に住むマンションを購入して後悔した事例<
老後の住まい選びは慎重に行わなければなりません。
老後に向けたマンションへの住み替えで、具体的な資金計画を立てていないことによって、住み替え後の生活が苦しくなった事例を紹介しましょう。
Aさんは当初、現在の自宅が3,500万円程度で売却し、住み替えやその後の生活資金に充当しようと考えていました。しかし、実際には想定していた価格を大きく下回る2,500万円で売却されてしまいました。
そのときには、すでに新居のマンションを2,000万円で購入しており、不動産会社への売買手数料を含めると手元にはほとんど残らなかったそうです。
さらに、前の一戸建て住宅よりもマンションのほうが狭くなるため、家具や家電の買い替えが必要になり予想外の出費が掛かり、当初増えるはずであった貯蓄が減ってしまう結果になってしまいました。
ですが、Aさんの不幸はそれだけでは終わりません。
追い討ちを掛けるように、管理費と修繕積立金など、これまでの一戸建て生活で発生しなかった固定費が発生し、家計に大きな影響を与えました。
その結果、生活を楽にすることを目的にマンションを購入したにもかかわらず、逆に生活が苦しくなってしまいました――。
上記の事例では、自宅の売却金額が正確に分かる前に新居を購入してしまったため、当初の見立てとは違った結果を招いてしまいました。老後のためにマンションを購入する際には、老後の計画と具体的な資金計画を立てることが重要です。
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老後の住み替えは、現在の住まいを売却して計画する
老後を迎えてから自宅を売却してワンルームマンションに住み替える際に重要なのは、資金計画などの計画を具体的に立てることです。
例えば、住み替えをする際には現在住んでいる家の住宅ローンが支払い終わっているのか、終わっていないのかを確認する必要があります。支払い終わっていない場合は、抵当権が設定されているため、自身の判断で売却することが出来ません。
また、自宅の住み替えを行うためには、売り先行の住み替えを行うのか、買い先行の住み替えを行うのかを選ぶ必要もあります。
売り先行の住み替えとは、自宅を売却してから新しい物件を購入する方法です。
一方で、買い先行とは新居を購入してから自宅を売却する方法になります。
上記のようなポイントを確認して、具体的な住み替え計画を立てないと、住み替えが成功する確率は低いです。
住宅ローンを完済していないときの対応
住宅ローンが完済出来ていないと、自身の判断で物件を売却することが出来ません。どういった対処法があるのでしょうか。
それは、物件の売却金で住宅ローンを完済するという方法です。
不動産会社に物件の査定をしてもらい査定額でローンの完済が可能な場合は、金融機関と交渉して抵当権を抹消することで売却することが可能になります。
ただし、物件を売却したとしてもローンが完済できない場合もあるため、注意が必要です。
このような場合には、「住み替えローン」を利用することで解決できることもあります。
住み替えローンとは新居の購入資金に加えて、住宅ローンの残債分まで借りることができるものです。しかし、必然的にローンの金額は大きくなってしまうため、返済計画に無理がないか注意しましょう。
買い先行の住み替え、メリットとデメリット
住み替えには、先に新たな住まいを購入してから現在の住まいを売却する買い先行というやり方があります。
買い先行のメリットは、新居を決めてから現在の住まいを売却するため、ゆっくりと自宅を探せることです。先に新居に引っ越すことができるため、仮住まいを探す必要がなく引っ越し費用を抑えることが可能になります。
一方で、現在の住宅ローンが残っており新居も新たな住宅ローンで購入する場合、住宅ローンの返済が重複する期間が発生するデメリットがあります。そのため、ある程度の資金がないとローンの支払いによって生活が厳しくなる事態になりかねません。
このように、買い先行は資金的な余裕がある人におすすめの方法です。
売り先行の住み替え、メリットとデメリット
売り先行とは、自宅を売却してから新居を購入する方法です。
特徴としては、先に自宅の売却金額がわかるため、資金計画を立てやすいメリットがあります。例えば、住宅ローンを完済した後に手元に残った資金から新居の購入を決めることができます。
さらに、いつまでに売却しなければならないといった時間的な制限がないため、より良い条件の売却先を探すことが可能です。
一方で、引き渡し日までに新居が決まっていない場合は、仮住まいに引っ越さないといけないデメリットがあります。仮住まいへの引っ越しと仮住まいから新居への引っ越しの2回引っ越す必要があるため、費用が2倍になる点は注意しましょう。
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