FP法人(株)マネーデザインの中村です。今日は午後から関東一円で急な雨の予報。雷や雹など寒気の影響で天気の急変がありそうです。折りたたみ傘があると安心かもしれません。
 洗濯物の外干しは、あまりお薦めできません。
 さて、昨日は金融当局の日銀の思惑とそれに対する市中銀行の貸出状況に関して記しました。
 今日はもう一つの側面である円高是正について記したいと思います。
 FX(外国為替証拠金取引)を実際にやられている方々には、あまりにも初歩的なお話ですが、外国為替は円対USD,EUR,AUD,NYD,GBP,CHF 等 円と各国通貨との相対的な価値を時々刻々表すものです。
 
 ではなぜ外国為替が日々動くのか、その要因の一つが相対する通貨の金利差です。例えば円とUSDを例にとりますと、金融政策の動きを反映しやすいとされるUS2年物国債相場は直近ですと0.40%前後で取引され、一方日本の中期国債2年物は直近で0.08%程度で取引されています。その差は約0.32%程です。再度になりますが、為替相場は対象通貨ペア2カ国(地域)の金利差と一定の相関関係のもとに動くのが基本です。良くわかるのがマネースクエアーさんの金利差と為替の相関関係表です。
http://www.m2j.co.jp/market/rates_correlation.php
 (出典:マネースクエアジャパン)
 アベノミクスによる日本経済復活のため、日銀は具体的にどのよな金融政策を取りたいのでしょうか?
 --->日銀の目的は今までの過度の円高を修正して円安にもっていきたい。(円安にすることで、輸出依存の日本経済を良い循環にもっていきたい)
 --->円のUSDに対する相対的な価値を下げたい。
 
 --->そのためには日米の金利差を広げたい。
 --->日本の金利を下げたい(アメリカすなわち他国の金利はいじれないから)。
 --->日銀が国債を買い入れることにより、国債の価値を上げる(価格を上げる)。
 --->国債価格を上げると金利が下がる。
 アベノミクスの要点は、まずは順番として、①金利を下げ、世の中にお金をいきわたらせ、②その結果日本の景気が良くなり、③結果経済成長率2%の目標達成、ということでしょう。
 ということは、今はまだ景気を良くしようという進行形の段階なので、金利は低位安定ですが、景気が目に見えて良くなってくれば、将来的には金利も上がる、すなわち皆さんの意識の中では徐々に金利上昇に備えておく必要がある、ということです。
 
 デフレ下では、タンス預金でも、持っているだけでお金の価値が相対的にあがっていたので、お金の運用に疎くてもさほどお金の価値が目減りしなかった、しかし今後明らかにインフレ方向に経済が動けば、その運用の出来不出来次第でお金の価値が目減りしてしまう可能性もあります。
 今後に備え、少しずつ皆様のマインドをインフレ対策に切り替えて行く事をお勧めします。そのために何をする必要があるのか、宜しければ一緒にお話しながら考えていきましょう。